満田晴穂と自在置物標本箱
日本語 English
L50×W25×H20mm
銅 ブロンズ 真鍮 銀箔
2009
Date&Material
星空
ゴマダラカミキリ（胡麻斑髪切、胡麻斑天牛 Anoplophora malasiaca）は、コウチュウ目（鞘翅目）、カミキリムシ科に分類される甲虫の一種。大型でいろいろな木を食べるため、日本に分布するカミキリムシの中でおそらく最もよく知られた種類である。
成虫の体長は2.5cm-3.5cmほどで、全身が黒い。特に前翅は光沢のある黒色に白い不規則な斑紋があるので、和名もこれに由来し「ホシカミキリ」とも呼ばれている。前翅以外の部分はあまり光沢がなく、腹側や脚は青白い細かい毛で覆われる。雄の触角は体長の1.5倍ほどで、触角を形作る各節の根もとにも青白い毛があるため、黒と青のしま模様に見える。
雌は雄に比べて大きい場合が普通ですが、雌と雄の区別は触角の長さが体長に対し、雄は1.7-2倍、雌の場合1.2倍ほどで、体長に対する触角の長さでおおよその区別ができる。
カミキリムシは漢字で「髪切り虫」と書きますので、あのするどい口はヒトの髪を切ることもできるようです。天牛やテッポウムシとも呼ばれていますが、天牛は中国語での呼び名です。日本には約800種のカミキリムシが知られており、蝶についで愛好者の多い昆虫となっている。
ゴマダラカミキリは幼虫・成虫とも生木を食べるが、食樹が非常に幅広いのが特徴で、ミカン類、ヤナギ、クリ、クワ、イチジク、プラタナスなど多岐にわたる。果樹や街路樹として利用される木にもやってくるので都市部でも姿を見ることができ、わりと大型で目立つ体色であることも相まってよく知られたカミキリムシとなっている。
幼虫が材部を掘り進むと直径1cm-2cmほどのトンネルができ、木の強度が弱くなって折れやすくなる他、ダメージを負った木は成長不良に陥り、枯れることもある。果樹や街路樹に被害を出す。特に柑橘類の害虫として知られており、他にもクワやイチジク、リンゴ、ナシ、バラ、ヤナギ等多くの植物に寄生し加害します。一匹のカミキリムシが若いミカン樹に食い込んだだけで樹が枯死したり衰弱することもあり、一匹の虫が与える被害としては最大級の害虫と言われている。
本作品では、各部脚の関節および胸、頭に加えカミキリの特徴である顎と触角が稼動。明治のカミキリの自在置物では、触角もカシメによる接合のため、かなりの太さになってしまい、また一方向にしか稼動しないためどうしても硬い印象になってしまっているので、今作品では触角の印象を第一に制作。ゴマダラ文様は銀箔を貼って表現した。